甘楽富岡地域農業振興計画(平成28~30年度)
私たちは
「食と農を基軸とした地域に根ざした協同組合の確立」
を振興します
営農指導事業振興計画
消費者の信頼に答えて、安全・安心な農畜産物を持続的、安定的に供給できる農業の維持、発展に向け、農業者の高齢化、後継者不足、耕作放棄地の増加による農地流動化の停滞や農産物の価格低迷による農家経営の圧迫、また集落機能、地域資源の適正な保全管理等が困難な地域もあるなか営農指導強化、体制整備に取り組み総合事業の強みを生かした自己改革の実践により、農業所得の増大、農業生産の拡大、地域の活性化を目指した取り組みを実践致します。
1、地域農業戦略の実践
多様な担い手の確保、育成支援を軸に地域農業振興計画策の策定、見直しを行い実践します。
①地域農業振興計画の策定と実践
ア)地域の特色を生かした振興計画策定。
イ)振興計画と結びつけた多様な販売戦略。
ウ)振興計画策定と実践の進捗管理の徹底。
エ)行政と連携した施策の確立。
②持続性の高い農業生産活動の展開
ア)自然環境と調和した耕畜連携による循環型農業と省エネ、低コスト対策。
イ)6次産業化を推進し食品関連産業との結びつきを強化し、付加価値増大への取り組み。
ウ)自然環境を基調とし、土壌分析を実践し健康なづくりの推進。
2.営農指導機能強化
地域のマネジメント機能を発揮し、担い手、認定農業者層に対するニーズに応じた的確な支援、高度な営農指導機能強化に取り組み資質向上対策、指導体制の整備を進める。
①営農指導等の機能強化・営農渉外・営農指導員の資質向上
ア)農業経営分析、営農診断による技術・経営指導。
イ)営農センター機能の充実(市町村との連携)。
ウ)営農企画機能強化。
エ)販売企画機能強化による生産振興及び専門指導体制の確立。
オ)営農渉外、営農指導員の研修参加と関連資格の取得。
カ)アドバイザリースタッフの活動支援と充実。
②農家手取り優先・JA収支改善に向けた販売事業改革への取り組み
ア)簿記システム、牛管理システム等による経営診断・分析の実施。
イ)販売機能強化、マーケットインに基づく販売力強化と高付加価値化への取り組み。
ウ)農畜産物の販路拡大と地産地消対策の実践。
エ)清算資材、物流、新技術研修会等によるコスト低減への取り組み。
オ)販売事業の収支改善の検討。
3.地域担い手づくりへの取り組み
地域の合意形成による担い手の明確化、経営形態に即した多様な担い手づくり取り組みとともに、農地利用と集積、耕作放棄地の抑制を図る。
①地域を担うニーズに応じた多様な担い手支援
ア)清算資材、法人、集落営農組織、家族経営、農業後継者、新規就農者等、地域、品目別に中心的担い手の
育成、支援及び営農支援組織、JA出資型法人設立の研究。
イ)営農渉外を中心に出向く対象とする担い手を明確化し支援。
ウ)女性農業者に対する農業生産、加工、直売支援。
エ)新規就農者、農業後継者等に対する営農支援講座の開催。
②畜産農家の生産基盤の維持・拡大
ア)地域特性を踏まえた生産振興。
イ)経営安定基盤強化対策への取り組み。
ウ)経営診断を基に、特別指導班の立ち上げによる経営安定強化対策。
エ)各種施策に関する適切、迅速な情報提供。
オ)耕畜連携への取り組み。
③園芸・特産の生産基盤の維持・拡大
ア)品目、地域特性を生かした生産振興計画の提案。
イ)地域を支える多様な担い手の明確化と担い手づくりの実施。
ウ)販売戦略に基づく生産供給体制の確立と強化。
エ)経営分析、申告支援による経営体質強化への取り組み。
オ)有機をはじめとする各所認定せいふぉへの取り組み。
4.担い手に対する対応強化
地域農業戦略の着実な実践を進めるため、担い手農家や生産現場へ出向く営農指導制を強化し、担い手ニーズに対応した営農支援の提案活動に取り組みます。
①営農渉外・TACによる総合的な事業支援
ア)営農関連を中心とした、適切な情報を迅速に提供する体制強化。
イ)担い手のニーズの把握と適切な対応による満足度の向上。
ウ)営農渉外・営農指導と一体となった事業提案と利用率の拡大。
エ)総合事業の強みを生かした支援体制の構築と実践。
5.経営安定対策と所得確保
多様な担い手づくりの一環として、農家の経営改善・安定化を図るため、JA取引データ青色申告制度を活用し農業所得向上に向けた経営支援の実施。
①経営安定対策
ア)農業青色申告の普及と青色申告会員への加入促進。
イ)農業簿記システムの普及活用。
ウ)農家経営データの蓄積。
エ)節税対策指導の実施。
②所得確保対策
ア)食彩館におけるプレミアムポイント制導入によるさらなる販売強化または店舗改善、再編による新規就農
者、Uターン、定年帰農者、自給農家のステップアップによる会員増大への取り組み。
イ)マーケットイン(顧客が望む、売れる物を生産する)の考え方による加工、業務用量販店向け、契約販売
等多様な販売と、インショップ事業における店舗拡大への取り組み。
ウ)椎茸生産・原木・菌床販売の構築。
エ)インターネット販売拡大。
オ)農業生産資材の価格低迷強化。
6.農作業安全確保の取り組み
農業従事者の生命と健康を守り経営安定を図るため農作業事故防止に取り組むとともに、万が一の事故に備え保険加入に取り組む。
ア)農作業安全運動への取り組み及び農機安全講習会の実施。
イ)安全で高性能な新機種農機の提案。
ウ)保険加入促進。
7.食の安全・安心対策の徹底
職の安全・安心に対する関心が高まる中、安全・安心に向けた生産体制を整備、強化し消費者に信頼と信用を得ることを重点とし、地域農業の環境貢献、活性化へ取り組む。
①安全・安心信頼確保に向けての取り組み
ア)適切な生産管理と履歴基調の徹底。
イ)トレーサビリティシステムの有効活用。
ウ)残留農薬の自主検査の徹底。
エ)農御油生産工程管理(GAP)の導入検討。
オ)家畜防疫対策の徹底。
カ)農産物安全生産基金造成事業の継続維持。
②地域の活性化に向けての取り組み
ア)食と農、地域とJAを結ぶ食農教育への取り組み。
イ)青年部・女性組織との連携による収穫体験の受入、地域産業祭への積極的参加による食と農とのふれあい
の場所づくり。
ウ)組合員が協同組合の主役であることの再認識と学習活動。
③環境保全型農業への支援取り組み
ア)土壌分析による化学肥料の適正使用、堆肥の活用。
イ)耕畜連携による循環型農業への取り組み。
ウ)IPM(総合的病害虫、雑草管理)や生物農薬の活用。
エ)農業用廃棄物(廃ビニール、廃ポリ)の適正処理強化。
8.地域水田農業ビジョンの実践
経営所得安定対策制度に対応し、主食用米の生産数量目標に即した生産を推進することともに、水田有効活用に行政・関係機関と連携し取り組む。
①主食用米の生産目標終了に即した生産の推進
ア)水田フル活用対策、収入減少影響緩和対策(ナラシ)政策の積極的な対応。
イ)飼料用米の定着対策。
9.TPP対策
TPP大筋合意のなか、重要5品目の関税削減、輸入枠の拡大がおこなわれ、野菜や果実等についても多くの品目で関税撤廃が行われることに対しての不安や憤りに対して、影響は軽微であるとの説明では到底納得がいくものではありません。
各種農業団体等、国会議決の整合性も含め、持続可能な農業に向けた国内対策を要望するとともに対策検討会を開催し、農業者皆様とともに対処し、ともに考え経営安定対策にむけ強力に対処していきます。
①安心・安全えお基本とし農産物の信頼向上による有利販売先確保。
②マーケットインの取り組み強化による安定価格販売の実施。
③経営分析・診断による経営基盤強化策への取り組み。